ここ数年、化粧品の成分表で「〇〇発酵液」「〇〇培養液」といった表記を目にする機会が増えましたよね。発酵は日本の食文化に根付く技術ですが、スキンケアにおいてもその応用が広がっています。
発酵とは、酵母や乳酸菌などの微生物が原料を代謝し、成分組成を変化させるプロセスのこと。化粧品では、その過程で得られる保湿成分や整肌成分を活用しています。発酵によりアミノ酸や糖類などが生成されることがあり、結果として保湿や肌をなめらかに整える働きが期待されるのが特徴です。
今回は代表的な発酵系成分を4つのカテゴリーに分けて整理してみました。早速、その4つを見てみましょう。
① 米・米麹・酒粕発酵液系(うるおい・なめらか系)
日本由来の代表格。主に保湿、キメを整える、乾燥によるくすみ印象を和らげるといった目的で配合されます。みずみずしく軽い使用感の製品が多いのも特徴です。全成分表示では「コメ発酵液」「コメ発酵エキス」などと記載され、「ライスパワー®No.11」も米を原料とした発酵技術から生まれた成分です。
代表例
・米肌 肌潤化粧水
有効成分「ライスパワー®No.11」を配合した医薬部外品。水分保持能の改善が認められている成分です。
・無印良品 発酵導入美容液
コメヌカ発酵液配合。化粧水前の導入アイテムとして人気。
・菊正宗 日本酒の化粧水
コメ発酵液(日本酒)由来の保湿感が特徴。大容量タイプも展開。
② 酵母培養液系(ツヤ・キメを整える)
「ガラクトミセス」や「サッカロミセス」などの酵母を培養して得られる成分。ビタミン類やアミノ酸を含み、肌をなめらかに整え、ツヤ感を演出する目的で用いられます。
代表例
・SK-II フェイシャル トリートメント エッセンス
独自成分PITERA™(ガラクトミセス培養液)を主成分とするロングセラー。
・manyo ガラク ナイアシン 3.0 エッセンス
ガラクトミセス培養液を配合した韓国発の人気アイテム。筆者も愛用中。
③ 大豆(豆乳)発酵液系(ふっくら感のサポート)
乳酸菌などで大豆を発酵させたエキス。ダイズ発酵エキス、豆乳発酵液などと成分表記されます。大豆由来の保湿成分を含み、乾燥によるハリ不足をケアし、やわらかな印象へ整える目的で使われます。
代表例
・なめらか本舗 豆乳イソフラボン 化粧水
豆乳発酵液配合で、しっとりとした使用感が特徴。
④ 乳酸菌・ビフィズス菌培養液系(肌をすこやかに保つ)
「乳酸桿菌培養溶解質」「ビフィズス菌培養溶解質」などが該当します。いわゆるプロバイオティクスの考え方を背景に、肌をすこやかな状態に保つことを目的として配合されます。
代表例
・LACTIFUL ラクティフル モイストアップ ローション
乳酸菌といえば「ヤクルト」そのヤクルトから発売されているスキンケアラインです。「乳酸菌培養液(牛乳)」が配合されています。
・魔女工場 ビフィダバイオームアンプル
ビフィズス菌培養溶解質配合の美容液。
発酵成分も選択肢に
成分表示の「〇〇発酵液」「〇〇培養液」は、今のスキンケアトレンドを読み解くキーワードのひとつ。発酵というプロセスを経ることで生まれるアミノ酸や有機酸などのうるおい成分は、肌をなめらかに整え、ツヤ感のある印象へ導く設計に活かされています。
「最近なんだか肌がゆらぎやすい」「いつもの保湿では物足りない」——そんなときこそ、発酵という選択肢を。成分表示をチェックするひと手間が、あなたのスキンケアを一段アップデートしてくれるかもしれません。


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